前回の概要でも少し紹介したのですが、今回はそこから少し掘り下げた人物紹介です。
できるだけストーリーには触れないようにしています(第1話前半あたりには触れてしまっています)が、ネタバレしているかしていないかというと、ギリギリだと思います。
まだドラマを見ていない方で「まっさらな状態で観たい!」という方はスルーしてください。
また、私個人の解釈も含みますので、「自分の解釈はそうじゃない」という場合はごめんなさい。逆に、そういう部分をコメントいただけたりしたら嬉しく思います。
2人で1人の主人公、ケスランとカラケー
この物語の主人公は「カラケーの体を借りたケスランの精神」である、とも言えるけれど、ストーリー上彼女はずっと「カラケー」と呼ばれるし、超絶美しいカラケーの姿を視聴者は観る訳です。この記事では、この2人が主人公だという解釈で人物紹介をしたいと思います。
この2人はただ「中の人とガワ」ではありません。ケスランは「カラケーの魂」に運命を縛られてしまった。「2人の魂がカラケーの体を共有してそれぞれの運命に抗おうとする物語」だとするのがワタシ的には正確な表現かな、と思います。
ケスラン
主人公のケスランは考古学者。大学時代はゼミでトップの知識を誇った才女です。でも容姿には全く自信がなく、密かに想い続けている腐れ縁の男子には憎まれ口ばかり叩いてしまいます。
アユタヤでの遺跡調査の帰り道、大事故に遭ったケスラン。あの世とこの世のはざまで出会った美女カラケーに肉体を託され、その魂はアユタヤ時代まで飛ばされてしまいます。現代世界では祖母と母との3人暮らしで、タイムスリップ後も家族を思っては涙を流す愛情深い人でもあります。
頭の回転が速く、自分の正体を探ろうとする人々を口八丁で翻弄し、様々な危機を回避していく様は痛快。
演じるのはラーニー・キャンペーン(愛称ベラ)。タイで大人気の超絶美女が演じる二重アゴお調子者キャラは、やっぱどうみても美しいのです。
カラケー
もう一人の主人公カラケーは、家族の死によりアユタヤのお屋敷へ引き取られたピサヌロークのお嬢様。とことん他人に冷たく、特に侍女には暴言、殴る蹴るを繰り返す超バイオレンス姫です。恋敵を殺そうとまでしたことで呪いをかけられ、地獄へ連れ去られるすんでのところでケスランの魂に助けを求めます。「私の体をあげるから、善い行いをしてみんなに私は悪い人間ではないと知らしめて」と。
なので、第1回目から「カラケー」と呼ばれ、「カラケー」として生きる人物の中身はケスラン。肉体を明け渡した側の、「魂としてのカラケー」の行く先もドラマの注目すべきポイントです。
演じるのはケスランと同じくラーニー・キャンペーン(愛称ベラ)。一見クールビューティーな雰囲気ですが、とっても愛らしい女優さんです。このドラマはベラの超絶美しい姿と素晴らしい演技力があってこそだと思います。感情表現が素晴らしく、観ているこちらがハッとさせられますし、カラケーと一緒に嬉しくなったり悲しくなったり、追体験できるのです。
ちなみに、カラケー役は最初、別の女優さんにオファーされたそうです。でも脚本を読んだその女優さんは「自分の実力ではカラケーを演じることはできない」とオファーを受けず、ベラが演じることになったとか。いや、私たち視聴者はラッキーでした。ベラのカラケーを観ることができたのですから。
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デート
カラケーの許嫁(いいなづけ)。時の王「ナライ王」から大きな信頼を寄せられる占星術師チャオプラヤー・ホラティボディを父に持ち、自身も将来を期待される若き官僚です。冷酷で暴力的なカラケーを忌み嫌い、婚約解消を父に申し出るも承諾されません。せめてもと結婚の日を先延ばしにし続けています。
ある日を境に人が変わったように素直で明るくなったカラケーを不審に思い、疑いをもちますが、一方でそんなガラケーに惹かれていく自分に戸惑う、揺れる男デート。惹かれては揺り戻されるその振れ幅が広くて、こりゃ演じる方も大変だろうなと思います。(何様だ!すみません)
視聴者としては「なんだよお前ら!最終的にくっつくんだろ!」と言いたくもなるジリジリ加減ですが、彼のツンデレ具合を観察するのもまた楽しみの一つなのです。(特にたまに出るデレを見るのが楽しみです!)
個人的にはカラケーの輝きが強すぎて、いまいち地味な存在になってしまっている印象なのですが、それがいいんです。男性が光を受けてくれてこそ女性が輝くなんて素敵すぎます。
演じるのはタナワット・ワッタナプート(愛称ポップ)。黒目がちな瞳と柔らかい笑顔がチャーミングな大人気俳優、38歳(2021年現在)です。
https://www.instagram.com/popezaap/?hl=ja
”ルアンリット”と”ルアン様”
このドラマ内で「ルアン」とされる人物は2人登場します。一人はケスランが密かに想いを寄せる考古学者仲間のルアンリット。学生時代から一緒に学んできた大切な友人でもあります。無精髭を生やし、いつも眠そう。学業では成績トップのケスランにいつも助けられてきたダラダラゆるゆる系男子。
もう一人の「ルアン」はデートの親友。デートと同じく将来有望な官僚です。父親は時の外務大臣チャオプラヤー・コーサーパン。ルイ14世時代のフランスへ使節団を率いた人物です。
※これ全然違いました!すみません訂正します。パン様の息子じゃないです。(2021/10/03)
現世のルアン(ルアンリット)にそっくりな見た目をしていますが、中身は全然違って強く逞しく、頼れる存在。カラケーとして生きなければならないケスランにとって、現世で好きだった男性と同じ顔で、しかも頼りがいのある「ルアン様」は心の拠り所となりますが、ここに何かカギがありそうで…。
演じるのはパラマ・イムアノータイ(愛称パンジャン)。なんとこの方、このドラマの監督さんでもあるのです。すごくないですか?これだけ出演シーンの多い役をやる監督さんってあんまり見たことない気がするんですけど。(話がずれますが、ハリウッドだと監督兼主演とかありますけど、あれってどうやってるのか全く想像つきませんね。可能なの?すごすぎる。)
でも、監督がこのポジションに入って演じることで生まれる世界観の厚みみたいなものってあるのかもしれません。ああもう激推し。パンジャン様、ルアン様。
パンジャン氏はアイドルグループの一員として活躍したのち、俳優として、監督として活動の幅を広げてきた才能溢れる方。哀愁を帯びた切長の目と、鍛え上げられた肉体に世の女子どもはメロメロです。
https://www.instagram.com/punjanprama/?hl=ja
チャンワ
この物語は、カラケーがチャンワを殺そうとするシーンから始まります。そう、カラケーが殺したいほど憎んでいたのがチャンワ。
チャンワとデートは密かに想い合っており、冷え切った心の奥でデートへの想いを育んでいたガラケーにとって邪魔でしかなかった訳ですね。
ナライ王政の偉大な軍師コーサーレックの娘で、超の付く、本物のお嬢様です。その生まれゆえ、女ながらに高い教育を受けて育ちましたが、驕ることなくいつも静かに微笑んでいます。教養の高さと当時の女性の地位との差によって悩み苦しむこともあったはず。(推測。)
ストーリーを追うごとに彼女の悲しい心の内も明らかになっていきます。サイドストーリーとして注目すべき人物です。
演じるのはカンナラン・ウォンカジョンクライ(愛称プラーン)。インスタや他のドラマなどを見てみると、実はかなりゴージャス系美女ですね。ビシバシに濃く長いまつ毛と憂いある瞳、口角がキュッと上がったアヒル口が素敵。他のドラマではヒロインをバンバンつとめる大人気女優さんです。
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おわりに
ここまでで6人の人物を紹介した訳ですが、演じる役者さんは4人です。タイムスリップものあるあるですね。現代とアユタヤ時代でのキャラの演じ分けも楽しめます。個人的には2人のルアン(ルアンリットとルアン様)の落差がグッときます。
この6人は、「恋愛ドラマ」部分の主要人物です。
次回は「歴史大河ドラマ」部分の人物紹介です。こちらはドラマを見進める際に混乱しがちなので、ドラマを観る前に確認するのもおすすめです。